時空寺

 突然、ある女友達に誘われて、時空寺という演劇を観にいった。
 劇は数年ぶりくらいだと思うが、これはまた特殊な芸術だねえ。改めて思った。簡単な小道具だけで場面が設定され、観客の想像力で補う部分が極めて大きいし、たいてい1週間程度の上演期間しかないこと、後でDVDが出たりしないこと、即興という要素があること、などなど。この「一期一会度」の高さ(=経済効率の悪さ)があっては大資本が介入することは今後もずっとないだろう。
 それでもなおいろいろな劇がなぜ上演されつづけるかといえば、もうこれは「創作し、他人に観てもらう」のが製作者の欲求だからに他ならない。本能的にこういう欲求はあるのだ。
 俺の場合は、分野こそソフトウェアだが「創作し、見てもらう」喜びを求めるというメンタリティは彼らと何ら変わらない。根拠なく元気になった。

 これを観た人が何人この日記を見る確率は低いと思うが、作中いちばん受けたギャグは新幹線の売り子の足のしぐさだった。